証券小話 引き継ぎ客

お願い営業

「俺はお願い営業なんかしない!」

とイキった営業マンもたまにいますが、

普通の証券マンはお願いが日常茶飯事です。

買って下さい。

これやってください。

新規入金してくださいetc…

 

毎月毎月数字(目標)がリセットされ、その月の新商品を会社から売ってこされます。

ほんと毎月毎月365日なので太いお客さんとか新規開拓が出来ていないとそのうち資金(顧客預かり資産)が目詰まりします。

お客さんにしても食料品じゃないんだから毎月新しいのが必要なわけないし、運用に回せる資産も限られているからです。

それでも止まらない上司からの圧。

「今日お前何ができんの?」

 

私のようにできた営業マンでないものは「ない袖を降らせる」仕事をするようになります。

具体的には

・他社での取引商品を売らせる。

話の中で他社取引状況を聞いておいて、マイナス情報が出たらすぐに連絡し、

「あーこれ全然成績良くないですよ」と暗に売却を迫る。

・定期預金満期を入金いただくようお願いする。

銀行金利の推移なんかを見せてそんなの持っておくのもったいないですよと迫る。

安全性を目指すなら投信で分散投資(笑)しましょうと。

・お友達を紹介してもらう。

お客様の保有しているもので成績のいい商品のチャートなんかを引っ張ってきて、こんなにいいですよー。知り合いにもおすすめできますよー。今キャンペーンでお互いお得ですよー。と誘います。

 

ほんと苦しいです。

やはり引退層、おじいちゃんおばあちゃんが主流なので新規資金といってもあまりなく、試行錯誤しながらひねり出します。

そのひねり出したのもひと月限りの効力ですが…

今どきの引継ぎ客

先輩が移動したりするときは「引継ぎ客」という先輩が担当していた顧客を担当することになるのですが、支店の裁量で誰にどのお客を引き継がせるかを決めます。

つまりは必然的に上司のお気に入りや、成績が良くウケがいいやつに稼働客(取引を多くして手数料を落としてくれる客)が付き、私のような末端には語弊を恐れず言わせていただければ「どうしようもない」顧客を付かされます。

具体的には、

・金融資産500万円未満客

大手証券なら一回商品を買ったらもう取引終了です。さよなら。

・細かい株注客

株は手数料が少ない(~1%)なのであんまり実入りはないです。

ノルマは投信とかなのでそっちに時間使いたいのに微妙な指値(値段指定注文)とかやめてくれ。刺さんねぇ(買えない)よそんな値段。ヒマか。

・音信不通

電話をしてもつながらない。住所に行っても住んでいない。

・ガッチガチにはめ込まれた高齢者

余剰資金0。歴代先輩方の「作品」に近い。

高齢者なので新たにリスク商品を売れない。アフターケアの手間のみ。

・超高齢者(80over)

死亡リスクしかない。メリット0。相続予備軍。

ほんとにこんなのばっかりです。先輩方はお金の嗅覚は異常にあるのでいい顧客は全部かっさらっていきます。

2年目3年目程度は(こんな)中から足しげく通ってかろうじで何とか見込みのある人を見出し、お金を入れてもらったり、他の商品を売ってもらったりして資金を捻出します。

 

まとめ

・乾拭き雑巾から水を絞るお仕事

・追い詰められると意外と何とかなる

・追い詰められても何ともならない時もある

 ・そこまでしないと売れないのは商品の魅力が…(以下略)

 

 ではでは