国家が草コイン発行!ベネズエラの今と仮想通貨「petro(ペトロ)」の行方

仮想通貨関連で面白そうなニュースがありました

jp.cointelegraph.com

中米のベネズエラが国家としては初めて仮想通貨の発行を開始したとのこと。

簡単な概要

・通貨単位:ペトロ(PTR)

・特徴:1ペトロ=石油1バレル相当として同国のの原油埋蔵量を裏付けがあるとする

・売り出し価格:原油1バレルの価値に相当する1ペトロ当たり60ドル(約6400円)

・発行上限:1億ペトロ(60億ドル)

http://www.elpetro.gob.ve/Whitepaper_Petro_en.pdf

ベネズエラ、マドゥロ大統領発表の様子

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/02/post-9573.php

大統領は「スーパーマンとも対抗できる仮想通貨が生まれた」と述べたとのこと

通貨とヒーローを同軸で比較するのもあほくさい感じ丸出しです。

胡散臭い話だなと思ったらやっぱり胡散臭いらしく、

ネットニュースやTwitterでネタにされつつあります。

国家的に草コイン詐欺をやりだしたという見方が濃厚なようです

真面目に買う人いんのかよ…と思っていましたら、

先行販売イベントの初日だけで、7億3500万ドル(約790億円)相当の購入申し込みを受け付けたと語った。

https://japan.cnet.com/article/35115081/

政府発表を真に受ければですが、結構買ってる!仮想通貨すげぇ!ちなみに購入に関しては以下の通り

購入手続き

・20日より購入者登録手続き開始(3月19日まで)

・プレセール3840万ペトロ

・プレセール初回ロット340万ペトロに関しては30%オフ(60%オフ提示の情報も)

・購入通貨:主要仮想通貨、法定通貨(同国法定通貨ボリバルでは購入不可)

自分とこの国の通貨で買えないっていうのももろ外貨狙いScam(詐欺)感半端ないです

HPで購入できるそうなのですが怖くて自分でやる気がしません

アクセスした人の意見ではインターフェイス(HPの構成)は酷く、安全でなく、登録完了メールも届かないとのこと。ますます怪しい…

そもそもベネズエラってどんな国で、今どういう状況なのか

ベネズエラとは

 ベネズエラ位置

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ベネズエラ・ボリバル共和国国旗

概要

・正式名:ベネズエラ・ボリバル共和国

・人口:31500000人

・面積:912,050平方キロメートル(日本の約2.4倍)

・首都:カラカス

・言語:スペイン語

特徴

・世界一位の石油埋蔵量:2977億バレル

(一バレル=約160リットルの原油)

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http://www.elpetro.gob.ve/Whitepaper_Petro_en.pdf

ホワイトペーパー(投資の説明書)にもドヤって感じで石油埋蔵量をアピールしていました。サウジアラビアより埋蔵量多いのですね。

しかしベネズエラは現在苦境に陥っているのだそう。なぜか。

1.石油価格の下落

豊富な石油を生かして…というより石油に大きく依存しているそう

輸出収入の約96%、政府歳入の約40%を石油に依存しているとのこと。

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http://ecodb.net/pcp/imf_group_oil.html

一時高騰した石油も現在は落ち着いています。そのうえ汚職が蔓延していて、非効率な投資などもあって生産も停滞してしまっているとのこと。

主要貿易品目

(1)輸出 石油,有機・化学品,鉄鋼・アルミニウム(及び製品),鉱物製品等

(2)輸入 電気機器,化学品,鉄鋼・アルミニウム,畜産物,輸送機器等

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/venezuela/data.html#section1

2.インフレ

頼みの綱の石油価格が低迷し、経済が停滞すると輸入品の支払いに充てる外貨準備が減る為政府は紙幣を増刷して国庫の赤字を埋め始める。必然的に起こったのがインフレ

ベネズエラのインフレ率は過去12か月で4115パーセントに達し、ボリバルがその価値の96パーセントを失ってしまったそう。

ベネズエラが抱える対外債務は1400億ドル(約15兆円)規模。国債や国営ベネズエラ石油の社債の利払いなど大規模返済の期限が今年4月に迫っており、完全にデフォルト(債務不履行)に陥る可能性が指摘されているとのこと。

3.経済制裁

前大統領のチャベス氏が当時のアメリカブッシュ大統領を国連総会で何回も「悪魔」といったことは記憶に新しいところです。2015年3月オバマ米大統領がベネズエラにおける人権状況等の悪化を理由に,ベネズエラ政府関係者への経済制裁を課す大統領令を決定し、続くトランプ大統領も2017年5月以降同大統領令に基づき制憲議会選挙に関係するベネズエラ政府関係者等に対する個人制裁の適用を拡大した。また,2017年8月1日には,制憲議会選挙の実施を受け,マドゥーロ大統領に対する個人経済制裁を決定。

あれだけ批判されていたアメリカは意外にもベネズエラの最大の貿易相手国でもあります。

主要貿易相手国(2014年)

(1)輸出 米国,インド,中国,シンガポール

(2)輸入 米国,中国,ブラジル,コロンビア

これは厳しい。

今回のペトロへの投資もアメリカの制裁違反とみなされ、米企業の関与はほぼ不可能とのこと。機関投資家(金融機関、ファンド)は軒並み買えないですね。(買わないか)

ペトロの行方

わかりきっていることですがアメリカの経済制裁逃れ、及び4月に迫った対外債務返済期限の為の悪あがきであることは明白です。

しかもどうやら政府の説明によると、政府は通貨と石油の交換を保証しておらず、交換できるのは、ベネズエラの通貨ボリバルだけとのこと。

1ベネズエラボリバル =0.00426439232 円

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http://www.xe.com/ja/currencycharts/?from=VEF&to=JPY&view=10Y

末期感漂うレートですな。

また野党が支配する国会はペトロを違法と見なしており、現政権が立ち去った後に同通貨の換金が拒否される可能性もあり紙くずもとい電子の藻屑になる可能性が高いです。理由としてもベネズエラの憲法が国家の埋蔵原油を財政運営の保証として使用することを禁じているためというもっともなもの。

まとめ

・ペトロは国家プロジェクトの草コイン

・面白いけど静観が無難

・投資は現政権を延命させてしまう意味でもお勧めしません。

 

ではでは

 

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