金融業界はまだ良心的?利益率、原価率と立場によるものの見え方について考える

コインチェックの事件は立場によって見方が異なるようです。

一説によればTVなどはスポンサーとしてお金をたんまり貰ってCMを垂れ流していた手前、少しは責任を感じているのか、バッシングも控えめで、逆に広告出稿のなかった新聞フルボッコという論調のよう

 

特に一部からは経団連の広報誌とも呼ばれる日本経済新聞はバッシングがキツいようです。先週は土曜日一面で批判的な特集を組んでいました

www.nikkei.com

特に金融系のお偉いさんは口調が鋭い。

SBI北尾社長がコインチェックを「カス中のカス」と呼んだのに加え、ネット証券大手カブドットコム証券の斎藤正勝社長は記事中で「価格高騰に浮かれ、ルール整備を後回しにしてきたツケが回った」と批判的です

対して私の周りの仮想通貨ファンの一部やベンチャー企業からは擁護の声も多い。イノベーションに失敗はつきものであり、一回の失敗で才能ある起業家を潰すなと。

元金融機関出身で仮想通貨技術のファンの私としては両者の言い分がわからなくもない

目まぐるしく産業が成長するスピードの時代、早く数多く挑戦し、早く失敗して改善するのが重要だとも思う反面、金融業界は顧客保護の為、システム対応や法令対応に巨額のコストを積み、死ぬほどめんどくさい手続きを踏んでいます。手続一つを取ってみてもミスは厳禁。何回もチェックを重ねて事務を行います。そこをそこそこにして収益追求していたということに対して怒りの感情はどうしても覚えてしまうもの。

人間どうしても自分の立場や経験でものを見てしまう面があります。

多面的な視野を持ちたいと思う今日この頃です。

そこで今回お話ししたいのが金融機関はぼったくりかという点に関してです。

上の日経ではアルトコインの販売スプレッド(売り買いの差、業者の手数料)が10%以上、月間収益300億円以上荒稼ぎしていたような論調で語られています。

要は仕入れたものに10%の手数料をのっけて販売していたのですね。

確かに仮想通貨取引所は客観的に見てちょっと取りすぎていた点は否定しません。

しかし他の産業間で比較してみたら果たしてそこまで暴利をむさぼっているのかと疑問に感じることがあり、今回そこを検証してみたいと思います。

1.iphoneの利益率

この記事を見てらっしゃる方の何人かはiphoneで見てらっしゃると思いますが、その利益率がいくらかご存知でしょうか?

iphone利益率

iphoneX:約64%

iphone8:約59%

iphone7:約65%

iphoneSE:約30%

https://jp.reuters.com/article/iphone-x-idJPKBN1D70A2

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1609/21/news061.html

http://news.livedoor.com/article/detail/11376177/ 

部品代などのみの製造原価を引いただけの利益率なので、研究開発費、広告宣伝費などもその中に入りますが、それは金融機関とて同じこと。10%の手数料が可愛く見えてきませんでしょうか?製品値段の半分は利益です。

ブランドがあり、熱狂的な固定ファンがいる商品というのは強いですね。性能機能よりiphoneだからという理由で買う人が多いのではないでしょうか。

余談ですが私が女性にいかに自分の持っている中国メーカーのスマホが性能的にiphoneに引けもとらず、のわりに手ごろな価格であり、合理的な選択であるかを力説しても、「そうなんですねーすごいですねー」と感情のこもっていない目で相槌を打たれただけでした。そんなもんです。iphoneはイケてるから買うのです。全然泣いてないです。

ちなみにiphone持ってらしたら、カバーをとって裏の下のほうに刻印された文字を見てみてください。「Designed by Apple in California . Assembled in China」「カリフォルニアのアップルで設計され、中国で組み立てられました」と書かれているはず。

iphoneは中国製のスマホです。ただの悔し紛れのネタでした。

2.Nintendo Switchの利益率

利益率約7.48%

(本体価格約30000円 製造原価約27756円(約257ドル @108円)として計算)

出所:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO14690810Q7A330C1000000/?df=3

 同じゲーム機で言うとPS4の発売当初の利益率は約4.51%(本体価格約399ドル 製造原価381ドル @108円)として計算)なのでそれと比べるとやや高いように思われますが、ネットの評価としてはかなり切り詰めた原価率という評価なのださそう。 

 一般的にゲーム機はハードを安く買わせて普及させて、ソフトで稼ぐというのが一般的なビジネスモデルなのだそう。パソコンのプリンターも同じで本体を安く買わせて、インクで継続的に稼ぐシステムとのこと。確かにハードは一回買ってしまったら終わりですがソフトはその後も継続的に購入するので長いこと売り上げが立ちますよね。 

 3.喫茶店の利益率

飲食店の一般的な原価率は約30%

出所:https://pro.gnavi.co.jp/bukken/article/bukken13645/

ということは利益率は70%ということになり相当デカいように思えます。

しかし飲食店は比較的単価が安い上、人件費を加算すると60~65%の原価率とのこと。

それでも他と比べればやや高めですが、飲食は参入障壁が低く、競争も激しい上、食材や人件費、景気のの変動など変動要素が多いので多少厚い利益率を持たせておかないと状況変化に耐えきれないように思います。

個人的な話を少ししますと私は学生時代某有名コーヒーチェーンでアルバイトをしていました。そこではメニューのレシピブックみたいのがあり、作成方法などが書いてあるのですが、その中に製品の原価率に関しても記載がありました。(廃棄の際のコスト意識を持たせるためだと思います。)喫茶店の食事というのは高めと相場が決まっていますが、やはり軒並みメニューの原価率は店内の意識高い系も意識が遠のきそうなくらいな割合のものが多かったです。特に原価率が低いのがドリンク類。一番利益率が高かったのが普通のドリップコーヒー。1杯分の原価は10円前後だったと記憶しています。まあコーヒーの98%は水である為、原価を取ってみれば低いのは当たり前と言えば当たり前なのですね。そこで過ごす時間というのが本来的な支払価値なのだと思います。

まとめ

・金融機関は原価率を広く世間に公開している珍しい業態である

・だからちょっとは同情してください、、、多くの企業は真面目に頑張っています。

・ブランド物は得てして利益率が高いが、みんなそんなこと知ってるし、指摘してバカにする奴はモテない

原価=価値ではない。体験や雰囲気に払われたお金は見えない。

・原価原価言うやつには一円玉(原価約2円)10枚を渡して、諭吉(原価約20円)を奪い取りましょう

 

ではでは