日経が最近こっそり変えたこと 仮想通貨取引所と販売所の違いについて

昨日日経新聞を見ていましたら気になる記述が、

仮想通貨を扱う事業者はこれまで「取引所」と呼んできましたが、事業の実態や法律上の位置付けを考慮し、今後は「交換会社」などと表記します。

出所:日経新聞2018年2月8日付

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26532050V00C18A2EE9000/

 それ以降の記事を見たら「仮想通貨の交換会社のコインチェック~」という形で記載が変わっていました。正直「取引所」だと重々しい公正な響きがありますが、「交換会社」だとパチンコの景品交換所が想起されてちょっとダサい印象。

バンバンCMを打ったTVに対して新聞は仮想通貨取引所に批判的だそうです。まあ日経は既存金融機関の広報誌みたいなところもありますからここにきて名称を変えるのはちょっと意図的なものを感じます。

ただ日経の言い分も正しくて、仮想通貨取引所は取引所というより交換所といったほうが業務実態を正確に表していると思います。そのあたりご説明させて頂けたらと思います。

販売所と取引所について

bitFlyer

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出所:https://bitflyer.jp/ja-jp/ex/Home

Zaif

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出所:https://zaif.jp

Zaifは簡単売買と称しているようですが、要は販売所です。

多くの仮想通貨取引所は2種類のビジネスを営んでいます。違いは何か、簡単に言えば

・取引所:お客同士の注文を突き合わせ、場代を取る。
・販売所:取引所が自分で仕入れたものを販売し、自分で買い取る

という違いになります。簡単に順番にご説明します。

取引所方式

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出所:https://bitflyer.jp/ja-jp/ex/Home

取引所方式はオークション方式とも呼ばれ、売り手と買い手を仲介するような取引方法です。株式取引などでもメジャーな売買方法です。

上記の表みたいなのは「」と呼ばれ、「Ask数量」というのが売り注文の数量Bid数量」というのが買い注文の数量です。

例えばこの表ですと890,230円で2.0771ビットコインが売りに出されていると読めます。売買によって日々この値段と数量は動き続けます。

取引所方式のメリット

・手数料が安い

bitflyer

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出所:https://bitflyer.jp/ja-jp/ex/Home

Zaif

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出所:https://zaif.jp

Zaifはかなり極端でマイナス手数料というキャンペーンを取っていますが、ビットフライヤーも0.1%台と株のネット証券会社並みに安くなっています。

はっきり言ってZaifはもちろんのことbitflyerもほとんど利益出ていないのではと思います。買うなら販売所でなく取引所で買いましょう。

デメリット

・買いたい数量が確保できない可能性がある

売り注文の数だけしか買うことが出来ないのでまとまった数量を買いたいという場合、値段が複数帯に分かれてしまう可能性があります。

・成行注文の値段変動リスク

成行注文というのは「いくらでもいいから○○ビットコイン買ってくれ」という注文のこと。売り注文があるからその値段で買いを入れた場合一足先に他の人が注文を入れていた場合、表示されていた値段より高い値段で注文がされてしまうリスクがあります。

取引所方式まとめ

最後の・成行注文の値段変動リスクというのは値段を指定して注文する「指値注文」というやり方をすることで回避ができます。もう一つの・買いたい数量が確保できない可能性があるという点に関しても、気に入らない値段だったら注文しなければいい話です。それよりも手数料が安いという点はその懸念事項をはるかに上回ります。

販売所方式

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出所:https://bitflyer.jp/ja-jp/ex/Home

このような形で一つの売値と買値を提示するやり方である。

国債みたいな債券やFX業者が良くやる取引方法で売買の相手方は他の投資家ではなく取引所となる。

メリット

・売値と買値がわかりやすい

逆に言えば取引所方式は「ask」「bit」とあえてわかりにくく書いているようにしか見えない

・値段が確定しているので購入金額がすぐにわかる

デメリット

・手数料が高い

個人的にすごいわかりにくい点なのだが、販売所の売買手数料は無料である場合が多い

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なんだじゃあ販売所で買ったほうが得じゃん!と見えるけれどももちろんそうではない。

手数料というのは売買した金額に対して一定数量かかるものだが、

販売所で買う場合既にスプレッドという手数料が加えられています。

これがなかなかデカい。

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上記の例の場合908229-881859=26370なので、

881859円で仕入れたものを約3%程の手数料を加えて販売していることになる

取引所方式と比べると大きな違いになります。

しかもこちらどこの取引所でも買える一番メジャーなビットコインだからこそ言えた話であって、ビットコイン以外のアルトコインに関してはもうちょっと抜いていて例えばアルトコインの一つ「Lisk」

Lisk

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2534-2247=287 287/2247×100=12.7725≒約12%

12%の利益を抜いて販売している計算になります。取引所方式の手数料に比べたら桁違いに高いことがお分かりいただけるかと思います。

アルトコイン方式は流通量が少ないという事情もあるのでしょうがほとんどは「取引所方式」ではなく「販売所方式」で取り扱われてます。

 

これらのことをまとめますと「仮想通貨取引所」と呼ばれている会社は「取引所方式」での売買ではほとんど利益を上げていなく、「販売所方式」で利益を上げているということが言えると思います。

利益を上げることは営利企業として全然問題ないのですが、取引所を謳っている割には取引所方式はわかりにくく、販売所方式をわかりやすくレイアウトしているように見えます(スマホアプリは販売所方式のみ)なるべく高収益の販売所方式に顧客を誘導して利益を上げたい意図が見え隠れします。

ノミ行為疑惑について

今少しネットで話題になっているのはこちらの行為、簡単に言えば顧客の注文を市場に取り次がず顧客のウォレット上の数字だけ書き換えていただけではないか?という疑惑です。

(出所:https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20180130-00081027/

いちいち取次の手間がかからないので多くの利益を上げられることが出来ます。

実際FX業者でもやっている行為なので違法性はないのではと思われますが、業者がリスクを取るやり方なので、FX業者にしても一般的に確率の専門家がリスクを計算して必要最低限だけ行っているやり方なので仮想通貨交換業者がまじめにやっているか疑問です。実際今後金融庁の立ち入り検査が他の業者にも行われる見込みなので管理が甘い業者に行政指導が今後入る可能性がありそうです。また一波乱ありそう。

www.nikkei.com

 

まとめ

・いわゆる「仮想通貨取引所」は実態はほぼ販売所

・日経の呼び方変更は厳しいが妥当

・ビットコイン買うなら業者関係なく「取引所方式」一択

・どうしてもアルトコイン買うなら海外取引所含めてスプレッドを考えて

・多分今後仮想通貨取引所のずさんな管理実態がどんどん明らかになりそうな気配

 

ではでは

 

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